| 
       
    入試過去問題活用宣言 
    21
    世紀には,これまでにもまして,知識を基盤とした社会形成が求められています。 
    大学は,知のインフラストラクチャーとして,社会から大きな期待を寄せられておりますが,なかんずく,次世代を担う若者の教育は,大学が社会に対して果たすべき最大の義務であると同時に責任です。  
    これまで,それぞれの大学は,それぞれのアドミッションポリシーにしたがった選抜を行うと共に,多様な受験者に対応すべく努力を重ねてきました。受験生の高等学校における勉学を反映しながら,大学における教育に対応できるよう,入試問題の作成にも全力を尽くしてきました。大学入試問題は,その一方,高等学校の教育にも大きな影響を与えます。高等学校と大学の間のインターフェイスとしての入試問題の重要性は今後ますます高まるものと考えられます。  
    これまでに受験の場で使用された入試問題は,膨大な数になります。その中には,数々の良問が蓄積されています。これらの入試問題は,それぞれの大学に所属するものですが,同時に,大学コミュニティの共有財産としての側面を持っております。このような考えに立ったとき,それぞれの大学の入試過去問題をお互いの共有財産として活用しようという本宣言の基本的認識に至ります。 それは同時に,他大学の入試過去問題の使用は重大なルール違反というこれまでの通念,あるいは重圧からの解放を意味します。それぞれの大学は,アドミッションポリシーにしたがった入試に向けて,より効率的な対応が可能になるでしょう。  
    文部省大学審議会(当時)も,入試業務の過大な負担を懸念して,良問が蓄積されている大学入試センター試験の過去問題の再利用を平成12年に提言しております。  
    学部入試(前期及び後期)の過去問題を本宣言の対象とします。 
    入試過去問題活用宣言への参加大学は,入試過去問題を公表している4年制及び6年制の大学とし,国立,公立,私立などの設置形態を問いません。大学入試センターにも参加を呼びかけます。  
    入試過去問題活用宣言参加大学は,次に掲げる方針を宣言するものです。 
    1.    
    入試過去問題を大学コミュニティの共有財産との考えの基に,本宣言参加大学は,自大学の入試過去問題を参加大 学間で使用することを承認します。 
      
    2.    
    本宣言参加大学は,入試過去問題を活用したとしても,それに安易に依存することなくアドミッションポリシーに したがい,入試問題を作成します。 
      
    3.    
    入試過去問題をそのままの形で使用することも,一部改変して使用することも可能とします。 
      
    4.    
    入試過去問題使用の責任はすべて使用大学に帰します。 
      
    5.    
    入試過去問題活用宣言への参加は,入試要項などで事前に公表し,使用過去問題については,入試終了後,原問題作成大学に通知すると同時に,受験生に分かるような形で公表します。 
      
    6.    
    入試過去問題活用は平成20年度入試(平成20年2-3月実施)から開始します。 
        平成19年4月 
    
     
     
    「入試過去問題活用宣言」参加大学(令和7年8月) 
     
     
      
     |